川内原子力発電所1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働差し止めを求めた仮処分について、
鹿児島地裁(前田郁勝裁判長)は22日、12人の申立てを却下。
14日に福井地裁が出した関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めを命じる決定とは、
正反対の判断が示された。
鹿児島地裁では川内原発の運転差し止め訴訟が審理されており、原告団の一部が2014年5月、「訴訟の判決を待つのでは遅すぎる」と、決定後、すぐに効力が生じる仮処分を申し立てた。仮処分の審尋は4回開かれた。
川内原発は2014年9月、国の安全審査で「合格第1号」となった。
地元同意手続きも完了。
2015年3月から「使用前検査」が行われている。
九電は同原発1号機について、7月の再稼働、8月の営業運転開始を目指している。
川内原発再稼働差し止め認めず 鹿児島地裁、関電高浜と判断分かれる…夏の再稼働へ一歩
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の地震対策は不十分として、周辺住民らが再稼働の差し止めを求めた仮処分申し立てで、鹿児島地裁(前田郁勝裁判長)は22日、却下する決定をした。関西電力高浜原発3、4号機をめぐる同様の仮処分申し立てでは、福井地裁が14日、再稼働を認めない決定を出しており、判断が分かれた。
夏に1号機の発電を開始する九電の計画は、再稼働を差し止めないこの日の決定によって現実味を帯びる。原子力規制委員会の優先審査により、新規制基準下で最初に合格した川内原発が再稼働に向け一歩進んだ形で、政府の原発政策には追い風になりそうだ。
争点は①地震対策が十分かどうか②火山による危険性の有無③避難計画の実効性。決定理由で前田裁判長はまず「新基準は専門家の審議で定められ、不合理な点はない」と判断。その上で原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)が「自然現象の不確かさを考慮して定めており、新基準に適合するとした判断に不合理な点はない」と認定した。
住民側は、原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)が「過去の地震の平均値に基づき、より大きな地震に対応できない」と主張。「過去の噴火で、周辺のカルデラから火砕流が原発の敷地に到達した可能性がある」とも訴えた。
九電側は「基準地震動を超えても安全上、余裕が確保され、直接影響はない。安全に影響を及ぼす噴火が運用中に起きる可能性は極めて低い」と反論していた。
仮処分は、川内原発の運転差し止めを求める訴訟の原告団の一部が昨年5月、訴訟は時間がかかるため、暫定的な判断を求めて申し立てていた。
引用:産経WEST
川内原発、規制委の基準「不合理ない」 差し止め却下で地裁
九州電力川内原子力発電所1、2号機の再稼働の是非が争われた仮処分申請で、鹿児島地裁が運転差し止めを認めなかったのは、原子力規制委員会による専門的な安全審査に「不合理な点はない」と判断したためだ。福井地裁が14日に出した関西電力高浜原発3、4号機の差し止め決定が、規制委の新規制基準を「合理性がない」と切り捨てたのと比べ、対照的な司法判断となった。
高浜の差し止めを命じた14日の福井地裁決定は、関電が想定する最大の地震規模について、この10年だけでも他の原発で想定以上の地震が複数回起きていることなどを理由に「信頼性がない」と批判。地震列島の日本で原発が冷却機能を失う危険性は「万が一という領域をはるかに超える切迫した危険だ」として、規制委の新規制基準を「緩やかすぎて合理性がない」と断じた。
これに対し、22日の鹿児島地裁決定は、新規制基準について福井地裁とはほぼ正反対の評価を下した。決定は「新規制基準は自然現象の不確実性を相当程度考慮しており、九電も多重防護の考え方に基づく事故対策をしている」と指摘。「原発の安全対策に欠陥があり、事故が避けられない」との原告側主張について「的確な立証はない」と判断した。
原発周辺にある姶良カルデラなどの火山は、数万年前までさかのぼれば巨大噴火を起こしており、原告側は「多くの学者が噴火時期の予測は困難と指摘しており危険だ」と主張したが、決定は「九電の(火山リスクについての)評価は、火山学の知見に一定程度裏付けられている」として退けた。
他の原発では、四国電力の伊方3号機が審査を終え近く合格する見通しになっているほか、九電玄海3、4号機などもほぼ審査が終わっている。原告側は、再稼働が近いとみられている原発を中心に、今後も仮処分申請をしていく方針を示している。
引用:日本経済新聞
川内原発の再稼働差し止め認めず 関電高浜と判断分かれる
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の地震対策は不十分として、周辺住民らが再稼働の差し止めを求めた仮処分申し立てで、鹿児島地裁(前田郁勝裁判長)は22日、却下する決定をした。再稼働に向けた審査のための新規制基準に不合理な点は認められないと判断した。関西電力高浜原発3、4号機をめぐる同様の仮処分申し立てでは、福井地裁が14日、再稼働を認めない決定を出しており、判断が分かれた。
夏に1号機の発電を開始する九電の計画は、再稼働を差し止めないこの日の決定によって現実味を帯びる。川内原発が再稼働に向け一歩進んだ形で、政府の原発政策には追い風になりそう。
引用:47ニュース
◆世間の反応
メモ 川内原発差止仮処分の決定文書 198頁から、安全目標が達成されるかどうかが判断基準なのだが、裁判官がそこをどう考えているかが書かれているようだ。
— まさのあつこ (@masanoatsuko) 2015, 4月 22
川内原発、再稼働差し止め請求認めず、夏の再稼働に現実味 鹿児島地裁 – 産経ニュース http://t.co/16KaXin62j 不当決定…お前ら福井では司法は生きていたとか言ってたじゃんw pic.twitter.com/FgNFioiu0M
— Goose (@kuma3poo3) 2015, 4月 22
川内原発は、火山群の近くにあって、なおかつ、風向き的には、あそこで事故が起こるとほとんど全国が被害に合うんですよね。 急に原発をなくすのは難しいと思いますが、地域的に危険なところは、もう少し再稼働を待った方がいいのでは。 九州の火山が活動期に入っているのがとても気になります。
— ぶらり街 (@burarimachi) 2015, 4月 22
川内原発、再稼働禁止の請求を却下 鹿児島地裁 – 朝日新聞デジタル http://t.co/BRLL3G7Oq6 勝つ日もあれば、負ける日もある。 長い長い戦いだから。
— MASSE , I am not Abe (@amemasse) 2015, 4月 22
ほう、川内原発再稼働容認ね… 避難計画は実効性がると鹿児島地裁は認めた訳だ。責任取れよ。
— 浪花 (@naniwadengin) 2015, 4月 22
川内原発再稼働差し止め認めず 鹿児島地裁 この間みたドキュメンタリー映画でも、原発保有地域の首長さんたちは「はやく動かして!!」とイライラしてたからね。 双葉町長がとまどっていたのがお気の毒でした。
— しばともちゃん (@Shibatomo_chan) 2015, 4月 22
川内原発は再稼働禁止の請求却下されたんか
— かりめん (@kari_menkyo) 2015, 4月 22
九州もいよいよ終わりなのか 川内原発…
— 舞 (@saab900xpp) 2015, 4月 22